通話アプリに規制!? 欧州の通信会社が激おこ!

無料通信アプリ、便利ですよね。世界中にタダで電話がかけられるなんてまさに夢の世界ですよ。10年前には考えられないことでした。ところがこの夢の生活も終わりが近づいているかもしれません。forbes.comの記事によると、欧州の携帯通信会社が無料通信アプリの利用制限に乗り出すと報道しています。

無料通信アプリはインチキ?

携帯電話の通信網を整備するためには、多額の投資が必要になります。そうやって通信会社が大金をつぎ込んで整備した通信網にシリコンバレーのぽっと出のベンチャー企業がタダ乗りしてきたと欧州の通信会社は主張しているようです。本来通話には30円/秒ほどのコストがかけられていますが、無料通信アプリを使えば完全にタダです。つまり整備にかけたコストが割りに合わない自体に陥っているとのことです。

背景にはEUの治安問題も

今回欧州委員会は無料通信アプリに対して、従来の通信会社と同じルールを与えると制定しました。この背景にはEUの治安問題も関わっているようです。特にパリのテロは記憶に新しいですよね、かねてからテロリストは連絡の手段に無料通信アプリを使って秘密裏にやりとりしていることが問題視されていました。これを解決するべく、欧州委員会は通信アプリ会社に対しても規制をかけたい考えのようです。そして今回これらの問題に便乗して、欧州の通信会社は、通信アプリ会社の無料通話にも制限を求めるように主張しているようです。メッセージの暗号化問題と、無料通話による通信会社の収益の減少は関係がないように思えるのですが。

日本でもこの流れは加速するの?

ここで心配になるのは、日本にもこの無料通信アプリに対する規制の波がやってくるかどうかですよね。これはおそらくは大丈夫だと思います。というのも、日本の3大キャリアは十分に利益を上げているからです。携帯電話の通信料金が高いのは世界共通のようで、欧州のボータフォンも日本の3大キャリアとほとんど変わらない料金プランです。ところが欧州の通信会社は収益減に苦しんでいるようで、今回の規制に踏み切ったと思われます。おそらくいつまでも電話による収益に頼ってきたのが原因でしょう。

最後に

もはや無料で使えて当たり前になっている通信アプリですが、日本から一歩外に出るとまだまだインフラが不十分な国ばかりです。私たちの何気ない生活はかなり恵まれたものであることを一度再認識しておきましょう。