円安終了!?2017年はトランプ大暴落の年になる
11月8日の大統領選挙でドナルド・トランプが当選して以降、日本はまさかの円安フィーバーに沸いています。
上の画像からわかる通り、トランプ当選の直前は1ドル100円台までいきましたが、その後はアレヨアレヨと下がり続けて今では113円まできています。わずが2週間ほどで10円も値下がりしたのです。この急激な円安につられて日経平均株価も爆上げし、1万8,000円を超えました。
この結果を受けて、「あれ?トランプって悪くなくね?」や「トランプのおかげで日本は好景気になってる?」と思っている人もいるかもしれません。はっきり言っておきますが今は一時的なハネムーンタイムです。そう、「トランプハネムーン」なのです。
トランプと円安の真実
なぜ円安になってるの?
円安になる要因は一つだけです。それは円が売られてドルが買われているときです。つまり今、ものすごい勢いで円が売られているのです。では一体誰が円を売っているのでしょうか。これは一概には言えませんが、おそらくは円を持っていたアメリカ人でしょう。円は比較的安全な貨幣なので、資産を円にして所有していた人も多いのです。ところがその安全資産を今急に売り始めたのです。これはなぜでしょうか。それは、今後円が○○するからです。つまり今のうちに円を売りさばいて、売り逃げてしまおうという魂胆なのです。
偉大なアメリカを取り戻す?
ドナルド・トランプの政策は「偉大なアメリカを取り戻す」というものです。これはどういうものかというと、かつてのようにアメリカ国内で製品を造り、それを海外に輸出して利益をあげるという昔のやり方に戻すというものです。今アメリカ企業のほとんどは中国に工場を置き、そこで製造しています。それをアメリカに戻させるというものです。実際にトランプはアップルに対してiPhoneをアメリカの工場でつくれと要求しています(参考: CNET)。
ここまではわかるのですが、一つの大きな問題として製品価格の高騰というものがありますよね、アメリカは中国よりも人権費が高いので当然その分製品の価格も高くしないと採算が取れなくなります。例えばiPhoneをアメリカでつくったとすれば、価格は従来の2倍になるという予測もあります(参考: iPhone Mania)。これではかえってアメリカ製品が売れなくなって逆効果じゃいなかという話です。ところが不動産王のトランプもそこまでバカではありません。製品価格を上げずに国内で製造できる唯一の戦略に手を出そうとしているのです。
トランプショックがやってくる?
アメリカに工場をつくり、従来通りの値段で売るためにはどうすればよいか。一つはアメリカ人の人権費を中国人レベルまで下げることですが、これは無理ですね。すぐにストライキが起こって誰も工場に行かなくなります。となるともう一つの戦略は、徹底したドル安にするということです。この方法であればアメリカ人の人権費を下げずに従来通りの価格で売り出すことができます。
例えばアメリカで製造したことにより、iPhoneが一台$2,000になったとします。今の相場だとだいたい26万円になりますね。こうなれば私もAndroidに移行します(笑)。ところが、1ドル40円までドル安になったとすればどうでしょうか。価格は8万円。おおよそ今と同じ値段になります。これなら従来通り買えそうですね。ここで「1ドル40円だなんて、そんなバカな話があるか」と思った人も多いはずです。しかしドナルド・トランプという男はそういうバカなことを平気でやってのける可能性があるのです。これぞまさにトランプショック。今日本で円が売られている理由に繋がります。
Xデーはいつか
ではこの究極のドル安となるXデーはいつやってくるのか、これはおそらく2017年の下旬からじわじわ始まると思います。トランプが正式な大統領に就任するのがこの時期で、彼の行動力の早さをみる限り、すぐに政策を実行する可能性が高いです。つまり今の円安ハネムーンは11〜1月の上旬で終わり、その後は未曾有のトランプショックが始まるのです。1ドル40円はオーバーかもしれませんが、少なくともリーマンショックレベルの1ドル80円は余裕で超えてくるでしょう。