そういえば、アメリカってSuica使えるの??
iPhone7から新しくSuicaの利用が可能になりました。これによって、日本全国の交通系ICに対応した鉄道やバス、コンビニではiPhone7のSuicaを利用することができます。ここで疑問になるのが、「そういえばSuicaってアメリカや他の国では使えるの?」ということです。海外に行くと現金の換金などがとても面倒なので、電子マネーがそのまま使えればとても便利なのにということです。
結論からいうと、アメリカを含む日本以外の国ではSuicaは一切利用できません。これはそもそもFeliCaという規格自体が2016年の8月まで日本独自仕様だったことが原因だと思われます。では今後Suicaにワンチャンはあるのか見て行きましょう。
アメリカの交通系ICはしょぼい?
サンフランシスコの「CLIPPER」
上の画像はサンフランシスコ界隈で利用できる「CLIPPER」というICカードです。「CLIPPER」は電車とバスで利用できます。ここまではだいたいSuicaと同じなのですが、「CLIPPER」は小売店では使えないし、チャージも駅の券売機に行かないとできないなど、Suicaに比べるとまだまだです。もちろんApple Payなどのスマホで利用することも無理です。サンフランシスコはアップルのお膝元なのに、交通系機関とはイマイチ提携が取れてないみたいですね。
ニューヨークの「MetroCard」
上の動画に登場するのがニューヨークの地下鉄で使われている「MetroCard」です。動画を見てわかる通り、タッチではなくクレジットカードのようにスライドさせます。正直言ってこれはかなり遅れていますね。ニューヨークほどの大都会でこのような1つ世代が古いカードを使われていることに衝撃でした。
アメリカにSuicaを売り込もう!
上記の2つの例を見てわかる通り、アメリカの交通系ICはかなり遅れています。もちろんニューヨークとサンフランシスコのICカードには互換性もありません。逆に言えばこれはSuicaが参入できるチャンスでもあります。2016年からFeliCaはNFCの世界標準規格として採用され、世界で販売されているiPhone7にはFeliCaのチップが載っていることが確認されています。なのでSuicaの規格をアメリカに売り込んで採用してもらえば、アメリカでの交通系ICの問題も一気に解消されるし、なにより私たちはアメリカでSuicaを使えるのようになります。
スタンダードを取り戻せ
昨今はあたかもアメリカの規格が世界の標準であるかのように押し付けられてきました。パソコンやスマホのOSもアメリカ産だし、私たちが普段から使っている検索エンジンやSNSやウェブサービスもアメリカのものがほとんどです。そうやって日本のものやサービスはガラパゴスと呼ばれて駆逐されてきました。おそらくFeliCaもそうなるところでしたが、どうやらこの交通系ICに関しては日本の技術の方がはるかに上だったようです。FeliCaが世界標準になったことは、日本にチャンスが回ってきたということです。これを機に全米に、いや全世界にSuicaを普及させて世界のスタンダードを取りましょう。JR東日本さん、どうかよろしくお願いします。