テスラは走るコンピュータとして進化する

EVを手がけるシリコンバレーのベンチャー企業「テスラ」が、アップルのエンジニアであり、プログラミング言語「Swift」の開発責任者であるChris Lattnerを引き抜いたというニュースが話題になりました(参考: TechCrunch)。ソフトウェア部門のプロ中のプロを引き抜くことで、テスラは自動車メーカーでありながらも、より自動運転を含むソフトウェア機能に力を入れていくことが想定されます。

テスラはよりソフトウェアに力を入れていく?


テスラの自動車は、ソフトウェアアップデートを繰り返してどんどん進化しています。もはや車というよりコンピュータに近い存在です。ハードウェア面においても、2016年10月以降製造車には、8台の全方位カメラと12個の超音波センサー、NVIDIAの優れたGPUを搭載するなど、その構成はもはやコンピュータそのものです(参考: Tesla)。さらにドライバーの運転情報を元にニューラルネットという機械学習を行い、世界のユーザーが走れば走るほどに賢くなるようになるようです。この徹底的に作り込まれたソフトウェアは簡単に真似することは難しいでしょう。おそらく競合するWaymoが追いつくまでに数年はかかるはずですし、そこらの自動車メーカーには天地がひっくり返っても作ることができないでしょう。

サードパーティーアプリにも対応するのか


テスラはリナックスをベースにした独自のOSを搭載しています。今後のテスラの動向次第では、サードパーティーにアプリケーションを解放する可能性もあるかもしれません。他社製のナビアプリや、運転をサポートするアプリの登場でユーザーの使い勝手はより良くなるかもしれませんね。もっと極端な話をすると、自動運転が当たり前の時代になったらドライバーはすることがなくなるので、動画を見たりゲームをして遊ぶようになるかもしれません。もちろん自動車は誤作動を起こすと命の危機に関わるので、悪意のある野良アプリや、ウィルスを許可しないように慎重にアプリを選別する必要があるでしょう。

最後に


テスラのような自動車のコンピュータ化は今後ますます増えていくでしょう。テスラに限らず世界中の自動車メーカーがなんらかのOSを搭載したコンピュータのような車になる可能性があるのです。今後ますますソフトウェアが進化して、自動運転の精度も格段に良くなっていくでしょう。自動運転が人間を超える日はそう遠くないかもしれませんね。スマートカーやコネクティッドカーなどと呼ばれるインターネットに繋がった車の増加により、私たちの暮らしは大きく変わっていくのかもしれませんね。