iPad ProのOLED版が登場する?iPhone Xの次はどうなるのか
ついに発表された「iPhone X」ですが、中でも注目されているのが、今回初めて「OLEDディスプレイ」を採用したことです。
アップルのウェブサイトによると、iPhone XのOLEDディスプレイは、実に「1,000,000 : 1のコントラスト比」を実現し、HDRにも対応するなど、従来のLCDディスプレイと比較して圧倒的に美しい画質を実現できるようです。ここで気になってくるのが、「次はiPad ProにもOLEDが採用されるの?」ということです。
そこで今回は、「iPad ProにOLEDディスプレイが採用されれば、どういう製品になるのか」といったことを考えていきましょう。
※追記17.11.10: Face ID搭載のiPadが2018年に登場するという噂が出ているようです(参考: Apple iPad、2018年中にホームボタンを外してFace ID採用か)。
iPad Proもベゼルレスでホームボタン廃止に?
もしもiPad ProにOLEDディスプレイが採用されれば、iPhone Xのような「ベゼルレスデザイン」になるのでしょうか。実際のところ、これは微妙かもしれません。
もちろん、今のモデルよりも薄いベゼルになると思いますが、iPad ProはiPhoneと違って本体のサイズがある程度大きいので、無理にベゼルをなくしてディスプレイをカメラ部分の左右にまで食い込ませる必要性もないのです。
しかしながら、ベゼルレスデザインが採用されれば見た目が大きく変わるので、インパクトがあり、話題を呼ぶことになります。ユーザーは内部性能の向上よりも、デザインの大きな変化の方が購買意欲をそそられるようなので、売り上げにも影響するでしょう。
また、iPhone Xと同様にホームボタンを廃止する可能性もあります。
iPad Proはもともと上にスワイプするとマルチタスクの切り替えを行なったり、3本指でピンチインするとホーム画面に戻れるジェスチャーがあるので、これはすんなり対応できそうです。
そして、ロック解除はもちろんFace IDです。
アスペクト比は変更される?
iPhone Xは、OLEDディスプレイの採用によってアスペクト比が大幅に変更されました。果たしてiPad Proにもこのやり方が適応されるのでしょうか。これまた微妙なところです。
iPhone Xは本体の大きさに縛りがある中でディスプレイ領域を広げるためにあのような縦に長いアスペクトが採用されました。
また、ホームボタンの廃止にともなって「ホームに戻る」ジェスチャーなどを追加するために、縦にスペースを確保する必要があったのかもしれません。
しかし、iPad Proはもともと本体もディスプレイサイズも大きく、「ホームに戻る」や「マルチタスク」といったジェスチャーにもすでに対応できています。
そのため、無理にディスプレイ領域を広げてアスペクト比を変更する必要はないのかもしれません。
しかしながら、iPad ProもiPhone Xのようなベゼルレスデザインを採用して話題性をつくるのであれば、上下のセーフティエリアを確保するためにアスペクト比は変更せざるを得なくなるでしょう。
全てはベゼルレスを採用するか否かにかかっているのかもしれません。また、デザイナーのジョニー・アイヴとしても、製品デザインを統一して一貫性を持たせたいという考えがあるかもしれません。
統一感ということを考慮すると、iPad ProもiPhone Xのようなベゼルレスデザインにした方が合理的かもしれません。
その場合は、今の10.5インチと12.9インチの間の本体の大きさで、13インチクラスのディスプレイサイズを実現できるかもしれません。また、アスペクト比は現在の4.3よりも更にワイドになるでしょう。
プロの写真家にも受け入れられるのか
iPhone Xがいくら高精細で高コントラストなOLEDディスプレイを採用しても、所詮は5.8インチのスマホなので、プロの写真家などが写真の確認やレタッチなどを行うにはディスプレイが小さすぎるわけです。
しかし、もしもiPad Proに13インチクラスのOLEDディスプレイが搭載されれば、それだけで素晴らしい写真表示デバイスになるかもしれません。「1,000,000:1のコントラスト比」や「P3のカラーモード」に対応しているのはもちろん、「Adobe Lightroom」のようなRAW現像アプリも動くので、写真の確認や現像デバイスとして申し分ないわけです。
しかもiPad Proはコンパクトで軽いのであらゆる場所で活躍するでしょう。
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最後に
今回は、「iPad ProにOLEDディスプレイが採用されれば、どういう製品になるのか」についてご紹介しました。
もちろん、iPad ProにOLEDディスプレイを採用するとなると、13インチ程度のOLEDディスプレイが必要になります。
スマホ向けサイズ(5〜6インチ)のOLEDディスプレイは、すでに供給ラインが整っているかもしれませんが、13インチクラスのものを揃えるのは難しいかもしれません。
また、OLEDディスプレイ採用によってiPad Proそのものの価格は高騰する可能性が高いです。ともあれ、OLEDディスプレイを採用したiPad Proで、美しい写真や動画を楽しめる日がやってくるかもしれませんね。