なぜLINEは「AIスマートスピーカー」を発売したのか?3つの理由
チャットアプリを手がけるLINEは、2017年10月に自社のAIスマートスピーカーとなる、「Clova Wave (クローバー・ウェーブ)」を発売しました。
しかしながら、発売当初こそ話題になったものの、今は「Google Home (グーグルホーム)」が日本で発売されたことや、「Amazon Echo (アマゾンエコー)」の年内発売が決まったことから、メディアとユーザーの関心はグーグルとアマゾンに流れています。
強豪2社の襲来により、すっかり名前を忘れられてしまったクローバーですが、そもそも、一体なぜLINEはAIスマートスピーカーを発売したのでしょうか。
1. ワンチャンでグーグル・アマゾンに勝てると思った?
1つ目のLINEがAIスマートスピーカーを発表した理由は、「ワンチャンでグーグル・アマゾンに勝てると思った?」です。
LINEがAIスマートスピーカーを販売するのに至った理由は、やはりもしかするとワンチャンスでグーグルやアマゾンといった強豪たちに勝てるかもしれないという思いがあったのだと思います。
アメリカでアレクサが流行り始めた2015〜16年頃は、まだ日本ではAIスマートスピーカーを手がけるメーカーがありませんでした。そのため、先手必勝でグーグルやアマゾンより日本で先に出してしまえば、シェアを取れるかもしれないと踏んだのでしょうか。
LINEというチャットアプリも、「WhatsApp (ワッツ・アップ)」が流行るよりも先に日本でシェアを取ったので、現在の地位を築くことができました。あの栄光をもう一度得たかったのかもしれませんね。
2. 話題作りをしたかった?
2つ目のLINEがAIスマートスピーカーを発表した理由は、「話題作りをしたかった?」です。
他の理由としては、LINEにとっては勝ち負けはどうでもよくて、単にAIスマートスピーカーを手がけているという肩書きが欲しかっただけなのかもしれません。
AIスピーカーという、いかにも凄そうなものを販売することによって、一般消費者に対して、「LINEってすご〜い」という印象を与えたかったのでしょうか。
残念ながら、グーグルホームの上陸と、アマゾンエコーの発売決定によって、メディアも一般消費者もそれほどクローバーには注目していないのが現状です。
残念ながら、この話題作り作戦は失敗したようです。
3. グーグル・アマゾンと同じ土俵に立ちたかった?
3つ目のLINEがAIスマートスピーカーを発表した理由は、「グーグル・アマゾンと同じ土俵に立ちたかった?」です。
LINEがAIスマートスピーカーを発売したのは、競合するグーグルやアマゾンといった、名だたる超大手企業と同じ土俵に立ちたかったのでしょうか。
グーグルの「ホーム」、アマゾンの「エコー」、ラインの「ウェーブ」と、他の超大手たちと並べて呼んでほしかったのでしょうか。
そうすれば、世界トップクラスのIT企業の中に、LINEも仲間入りできたような錯覚に陥ります。
もちろん、消費者の目はそう簡単には騙せませんが。
▼「Amazon Echo」はこちら
最後に
今回は、「なぜLINEはAIスマートスピーカーを発売したのか?」についてご紹介しました。
もちろん、表向きはAIを使ってコミュニケーションをどうのこうのと述べているようですが、それを実現するにははるかに遠い位置にいますし、LINEの技術力で今後そこまで到達できる可能性は低いです。
そもそもLINEはそもそも偶然成功した会社です。もしかすると、クローバーも偶然成功するかもしれないという慢心がどこかにあったのかもしれませんね。
年内には、「Amazon Echo (アマゾン・エコー)」の日本発売が予定されていますし、来年以降にはアップルの「HomePod」も海外で発売になります。
AIスマートスピーカー自体が、日本でも定着するのかどうかは分かりませんが、今後競争が激化することは間違いなさそうです。
来年の今頃、LINEの「クローバーウェーブ」という名前をどれくらいの人が覚えているのか、注目ですね。