「72時間ホンネテレビ」で地上波完全終了?ネットファースト時代到来か
元SMAPの香取慎吾さん、草なぎ剛さん、稲垣吾郎さんの3人がお送りする「72時間ホンネテレビ」というネット番組が、Abema TVにて現在放送されています。
これまでネット出演を禁止されていた元ジャニーズの3人が、初めてネットで生配信するというだけあって、配信前から高い注目を集めていました。
いざ配信の始まった2017年11月2日の21時から、瞬く間に視聴数を稼ぎ出し、なんと開始からわずか10分で100万視聴を突破したそうです(参考: 稲垣・草なぎ・香取「72時間ホンネテレビ」放送から10分で視聴数100万越え SNSも秒で万超え)。
11月3日現在も視聴数を増やし続けており、現在のところ1,400万人以上が視聴しています。これまでネットメディアでここまでアクセスを稼いだのは例がなく、間違いなく日本のメディアの歴史に革命をもたらしています。
腐敗したテレビ業界と新興のインターネット業界
実際に私が「72時間ホンネテレビ」を見て率直に感じたことは、出演者がみんな楽しそうにしているとうことです。そして、見ている私も、不思議と昔の楽しかった頃のテレビを思い出しました。
もちろん、今の地上波でも表向きはニコニコしているものの、それは作られたもので、台本通りに進行している感があります。
「なぜテレビはつまらなくなってしまったのか」、という理由はたくさん考えれていますが、その1つはテレビ業界が腐敗してしまったことが考えれます。
テレビは60年以上の歴史の中であまりにも大きくなりすぎたために、いつしかテレビ業界に関わる人や、テレビ局の従業員も傲慢になってしまったのかもしれません。
ネットニュースで取り上げれていること(電通の不正等)がなぜかテレビで全然放送されなかったり、また、テレビの放送では意図的にインターネットやSNSの悪い面しか取り上げずに、テレビ側と視聴者の間に強烈な違和感が生じていきました。
もしかすると、変わってしまったのは出演者ではなく、番組を制作するテレビ局側だったのかもしれません。
地上波は時代遅れ感が半端じゃない?
ふと、ホンネテレビのCM中に地上波に切り替えて見たのですが、なんというかすごく時代遅れでつまらないのです。
ワイドショーはどの局も同じ話題ばかり取り上げていて差別化がされていませんし、喋る人もうっかり失言しないように慎重に言葉を選びすぎているので、踏み込んだ話に発展することがありません。
自分の意見を言っているというよりかは、あらかじめ与えられた選択肢の中から最適なものを選ぶ作業にしか見えません。
多様な意見を聞くために人を何人も座らせているはずなのに、出てくる意見はいつも1パターンなので、見ていても「つまらないな」と感じざるを得ません。
これは、うっかり失言してしまうと後からアナウンサーが謝罪しないといけないので、あらかじめ台本を作って話すことを決めておこうという都合があるのかもしれません。
ネットへのシフトが急加速する?
今回の「72時間ホンネテレビ」を契機に、これまでテレビにうんざりしていた制作サイドやスポンサー、視聴者たちが、一気にネットへとシフトする可能性があります。
これまでは、ネットはテレビの2番手という印象が強かったのですが、72時間ホンネテレビは、今のテレビでは到底出せない数字を叩き出したので、「これからはネットが1番手の時代だ」と多くの人が再認識するきっかけになったと思います。
私自身も「アベマTVは近いうちに終わりそうだな」と正直うっすら思っていましたが、ホンネテレビの成功を受けて意見が変わりました。
今回の成功を受けて、72時間ホンネテレビの第2弾、3弾は確実に作られると思いますし、二匹目のドジョウを狙おうと大型企画もどんどん行われると思います。
現在のアベマTVは採算が取れずに大赤字ですが、ホンネテレビの成功を受けて出資してれる企業や、スポンサーを申し出る企業が確実に増えると思います。
最後に
今回は、「72時間ホンネテレビは地上波を完全に終わらせたかもしれない」についてご紹介しました。
テレビが終わっているということは、多くの人がうっすら感じていましたが、今回の72時間ホンネテレビがそれを決定的にしたと思います。
まさに11月2日は日本のメディアにとっては大きなターニングポイントになり、今後はネットメディアへのシフトが急加速することは間違いありません。
これまでネット広告に積極的に力を入れてこなかった企業も、アベマTVだけでなく、インスタやYouTube、アドワーズなどに積極的に広告掲載するように変わっていくかもしれません。
まさに今後は、ネットファーストの時代が幕を開けるのかもしれませんね。