日本の「液晶テレビ」は高いが「有機EL」は安い?アメリカ相場と比較
最近は、4Kテレビの登場でテレビ市場が盛り上がりを見せています。
2018年12月には「BS4K放送」が始りましたし、動画配信サービスでもYouTube、Netflix、Amazon Prime Video、Apple TV+などで4K動画を楽しむことができます。
そんな背景から、「4Kテレビが欲しい」、「4Kテレビを買おう」と思っている方も増えているのではないでしょうか。
そして、4Kテレビはどれが良いか探している中で、あることに気がつきました。
それは、「日本の液晶テレビは高い」ということです。
「テレビが高いのは当然でしょ?」と思うかもしれませんが、同じモデルの液晶テレビでもアメリカで販売されている物の方が値段が安いことが発覚しました。
そして、逆に有機ELテレビは日本の方がアメリカよりも安い傾向があります。
そんなわけで今回は、日本の液晶テレビはどれくらい高いのか、実際にアメリカの相場と比較して見ていきましょう。
日本の「液晶テレビ」は高いが「有機EL」は安い?
日本の「液晶テレビ」は高い
▲まずは、実際に液晶テレビの日本における価格とアメリカにおける価格の違いを比較していきましょう。
はじめに、ソニーの2019年モデルの液晶テレビである「BRAVIA X8000G」の55インチについて見ていきます。
日米モデルで微妙に仕様に違いはありますが、中身の性能は同じです。
「BRAVIA X8000G」の55インチの価格.comの最安価は、2020年2月27日時点で¥115,980となっていました。
一方で、「BRAVIA X8000G」の55インチのBest Buy(US)の価格は、2020年2月27日時点で$699.99(約¥76,998)となっていました($1=¥110で計算)。
このように、「BRAVIA X8000G」の55インチの日本の価格は¥115,980、アメリカの価格は約¥76,998となっていて、日本の方が¥38,982(約33.6%)高くなっています。
▲次は、ソニーの2019年モデルの液晶テレビである「BRAVIA X9500G (X950G)」の55インチについて比較していきます。
日米モデルで微妙に仕様に違いはありますが、中身の性能は同じです。
「BRAVIA X9500G」の55インチの価格.comの最安価は、2020年2月27日時点で¥156,900となっていました。
一方で、「BRAVIA X950G」の55インチのBest Buy(US)の価格は、2020年2月27日時点で$999.99(約¥109,998)となっていました($1=¥110で計算)。
このように、「BRAVIA X9500G (X950G)」の55インチの日本の価格は¥156,900、アメリカの価格は約¥109,998となっていて、日本の方が¥46,902(約29.8%)高くなっています。
▲次は、LGの2019年モデルの液晶テレビである「SM9000」の55インチについて比較していきます。
日米モデルで微妙に仕様に違いはありますが、中身の性能は同じです。
「SM9000」の55インチの価格.comの最安価は、2020年2月27日時点で¥119,800となっていました。
一方で、「SM9000」の55インチのBest Buy(US)の価格は、2020年2月27日時点で$899.99(約¥98,998)となっていました($1=¥110で計算)。
このように、「SM9000」の55インチの日本の価格は¥119,800、アメリカの価格は約¥98,998となっていて、日本の方が¥20,802(約17.3%)高くなっています。
日本の「有機ELテレビ」は少し安い
▲続いては、有機ELテレビの日本における価格とアメリカにおける価格の違い比較していきましょう。
はじめに、ソニーの2019年モデルの有機ELテレビである「BRAVIA A8G」の55インチについて見ていきます。
日米モデルで微妙に仕様に違いはありますが、中身の性能は同じです。
「BRAVIA A8G」の55インチの価格.comの最安価は、2020年2月27日時点で¥170,917となっていました。
一方で、「BRAVIA A8G」の55インチのBest Buy(US)の価格は、2020年2月27日時点で$1,799.99(約¥197,998)となっていました($1=¥110で計算)。
このように、「BRAVIA A8G」の55インチの日本の価格は¥170,917、アメリカの価格は約約¥197,998となっていて、日本の方が約¥27,081(約13.6%)安くなっています。
▲次は、ソニーの2019年モデルの有機ELテレビである「BRAVIA A9G」の55インチについて比較していきます。
日米モデルで微妙に仕様に違いはありますが、中身の性能は同じです。
「BRAVIA A9G」の55インチの価格.comの最安価は、2020年2月27日時点で¥238,047となっていました。
一方で、「BRAVIA A9G」の55インチのBest Buy(US)の価格は、2020年2月27日時点で$2,499.99(約¥274,998)となっていました($1=¥110で計算)。
このように、「BRAVIA A9G」の55インチの日本の価格は¥238,047、アメリカの価格は約¥274,998となっていて、日本の方が約¥36,951(約13.4%)安くなっています。
▲次は、LGの2019年モデルの有機ELテレビである「C9」の55インチについて比較していきます。
日米モデルで微妙に仕様に違いはありますが、中身の性能は同じです。
「C9」の55インチの価格.comの最安価は、2020年2月27日時点で¥168,447となっていました。
一方で、「C9」の55インチのBest Buy(US)の価格は、2020年2月27日時点で$1,499.99(約¥164,998)となっていました($1=¥110で計算)。
このように、「C9」の55インチの日本の価格は¥168,447、アメリカの価格は約¥164,998となっていて、日本の方が約¥3,449(約2%)高くなっています。
なぜ日本の「液晶テレビ」は高いのか?
ここで、「なぜ日本の液晶テレビはアメリカと比べて高いの?」ということが疑問になると思います。
そのハッキリとした答えは分かりません。
よく言われていることは、日本の液晶テレビにはB-CASカードが付いているため、そのライセンス料が上乗せされて高くなっているということです。
とは言っても、有機ELテレビにも同じようにB-CASカードが付いているのにも関わらず、なぜかアメリカよりも値段が安くなっているのは謎です。
日本の液晶テレビが高い理由として考えれられることは、日本では液晶テレビがある程度高くても売れるので、値段を下げ過ぎないように各社談合のようなことをしていると考える方が筋が通ります。
あるいは、日本は製品を購入した後のサポートが丁寧すぎるので、そのサポート分の料金が製品に上乗せされているのかもしれません。
いずれにしても、なぜ日本の液晶テレビが高くて有機ELテレビが安いのかという確かな理由は分かりません。
日本で買うなら「液晶」より「有機EL」が得?
「有機ELテレビ」の日本とアメリカの販売価格を比較すると、日本とアメリカはほぼ同等か、あるいは約13%ほど日本の方が安く買える傾向があります。
逆に「液晶テレビ」の場合は、なぜか同じモデルであっても日本の方が30%ほど高いので損をしている状態です。
つまり、日本でテレビを買うなら「有機ELテレビ」を選択した方が相対的に得であるということになります。
「液晶テレビ」は中国メーカーの躍進もあって価格の下落が続いていて、アメリカではとても安く買えるようになってきています。
また、日本でもハイセンスやTCLなどの中国メーカーが液晶テレビを販売しています。
しかしながら、アメリカほど極端に安価ではなく(USはTCLの55インチが$350)、またアメリカほど日本では中国メーカーのテレビが売れていないので、なかなか価格が下がらないのかもしれません。
「有機ELテレビ」は、中国メーカーが本格的に参入していないこともあってか、まだまだ値段が高いです。
そして日本ではなぜか有機ELテレビがアメリカよりも安いので、日本で買うなら「有機ELテレビ」を選択するとお得なのです。
もしかすると、日本では有機ELテレビの人気がなく、液晶テレビの人気が高いのでこのような価格になっているのかもしれませんね。
▼ソニーの有機ELテレビ「A9S」はこちら
最後に
今回は、『日本の液晶テレビは高いが有機ELは安い?アメリカ相場と比較』についてご紹介しました。
このように、日本で販売されている液晶テレビは、同じモデルでもアメリカで販売されているものよりも高い傾向があります。
逆に、日本で販売されている有機ELテレビは、同じモデルでもアメリカと同等か安い傾向があります。
なぜ日本の液晶テレビが高いのかというハッキリとした理由は分かりません。
考えられることは、B-CASカードのライセンス料や、サポート料金の上乗せ、あるいはメーカー同士で価格の談合をしていることです。
もしくは、日本では液晶テレビが人気で有機ELテレビの人気がないため、このような価格になっているのかもしれません。
結論としては、日本でテレビを買うなら液晶よりも有機ELを選択した方がお得になります。
皆さんも、日本で有機ELテレビを購入して4K動画を高画質で楽しみましょう。