「DVD」の画質が悪い3つの理由!アップコンバート機能を使おう
今回は、「DVDの画質が悪い理由」についてご紹介します。
「DVD (ディーブイディー)」といえば、1990年代末に登場し、2000年代に広く普及した映像記録メディアです。
「DVD」は、それまで主流だったVHS(ビデオテープ)よりも高画質で、CDと同じサイズのコンパクトさが受けて世界中に普及しました。
時は流れて2020年代の現代は、テレビや動画において「4K」という規格が徐々に普及しつつあります。
そんな中、新しく4Kテレビに買い換えたところ「DVDの画質が悪い」、「DVDが汚い」と感じる方も多いと思います。
結論から言うと、DVDはもう20年以上前の過去の技術なので、画質が悪いのは仕方がないことなのです。
そんなわけで今回は、「DVDの画質が悪い理由」と、これからはDVDの代わりにどんなメディアが主流になるのかについて見ていきましょう。
「DVD」の画質が悪い3つの理由
DVDの画質が悪い理由1. 解像度が低い
1つ目のDVDの画質が悪い理由は、「解像度が低い」です。
DVDの画面解像度は、「720 x 480ピクセル」となっていて、約34万5千画素となります(SD画質と同等です)。
DVDのSD画質は、480pや480iなどと表記されることもあります。
フルHDと呼ばれるものの解像度は、「1,920 x 1,080」となっていて、約207万画素となっています。
フルHDは、1080pや1080iと表記されることもあります。
4Kと呼ばれるものの解像度は、「3,840 x 2,160」となっていて、約829万画素となっています。
4Kは、2160pと表記されることもあります。
このように、DVDの画面解像はフルHDの約1/6、4Kの約1/24というほど解像度が低くなっています。
そのため、単純計算では4KテレビでDVDを再生すると24倍に引き延ばされるため、相当に画質が悪くなります。
このように、「解像度が低い」がDVDの画質が悪い理由の1つになります。
DVDの画質が悪い理由2. MPEG2コーデック
2つ目のDVDの画質が悪い理由は、「MPEG2コーデック」です。
DVDには、「MPEG2 (エムペグツー)」という映像コーデックが使われています。
この「MPEG2」は、2020年代の現在ではほとんど使われなくなった規格です。
「MPEG2」は、Blu-rayやWeb動画などに採用されているH.264と比較して約1/2の圧縮率なので、同じ画質を再現しようとするとMPEG2はH.264の2倍のファイルサイズになってしまうのです。
また、「MPEG2」は、Ultra HD Blu-rayやBS4K放送などに採用されているHEVCと比較して約1/4の圧縮率なので、同じ画質を再現しようとするとMPEG2はHEVCの4倍のファイルサイズになってしまいます。
そのため、DVDは映像の圧縮効率が悪く、ビットレート不足によるノイズも発生しやすくなります。
このように、「MPEG2コーデック」がDVDの画質が悪い理由の1つになります。
DVDの画質が悪い理由3. 長方形ピクセル
3つ目のDVDの画質が悪い理由は、「長方形ピクセル」です。
DVDでは、画素を左右に引き伸ばす「長方形ピクセル」が採用されています。
DVDの画面解像度は「720 x 480」なのですが、このままではアスペクト比が3:2と中途半端なものになります。
そこで、ピクセルを左右に引き伸ばすことによって、無理やり3:2の映像を16:9に見せかけているのです。
そして当然ながら、左右に引き伸ばした分だけ画質が悪くなります。
こういった長方形ピクセルは、2020年代の現在ではほとんど使われなくなった終わった技術です。
今時のフルHDや4Kの動画では、「正方形ピクセル」が採用されているのでピクセルが引き延ばされていることはありません。
このように、「長方形ピクセル」がDVDの画質が悪い理由の1つになります。
DVDはもう過去の技術?
このように、DVDはもう25年以上前のメディアで、時代遅れとなってしまった過去の技術でもあります。
そのため、DVDの画質が悪いことは仕方がないことで、DVDに対して高画質を求めるのは厳しい話なのです。
DVDを高画質に再生するためには、もはやブラウン管テレビにDVDプレーヤーを繋いで再生するしかありません。
もちろん、2020年代の現代にわざわざブラウン管テレビを買ってくるのも面倒ですし、重いし場所もとります。
そうなってくると、DVDの画質で我慢して視聴するか、あるいはDVDよりももっと新しいメディアにシフトするかのどちらかになります。
※もしも、見たい作品のブルーレイ版が出ている場合は、ブルーレイを購入するようにしましょう。
「Blu-ray (ブルーレイ)」の画質は2K HDの1080p(または1080i)なので、4Kテレビで視聴しても綺麗に見えます。
どうしてもDVDが見たい場合はアップコンバート機能のあるプレーヤーを使おう
ここで、「どうしてもDVDが見たい」、「ブルーレイ化や配信化されていないものを見たい」という人もいると思います。
私も「DVD」版にしか収録されていない映画の特典映像などを見たい時があります。
そういう場合は、アップコンバート機能のあるプレーヤーを使うのがオススメです。
例えば、ソニーのブルーレイ/DVDプレーヤーである「BDP-S1500」では、DVDの低解像度の映像をハイビジョンにアップスケールしてくれるので、大型テレビでDVDを見てもクリアに見れるようになっているようです。
もちろん、このアップコンバートの機能は万能ではないので、あくまでもDVDの低解像度の映像をマシにする程度であると注意しておきましょう。
もしも視聴したいコンテンツのブルーレイ版が発売されている場合はそっちを買って見たほうが確実に画質が良いですし、サブスクで配信されている場合はそっちで視聴した方が簡単です。
「ブルーレイ化や配信化されていないもの」の場合はDVDで見るしかないので、アップコンバート機能のあるプレーヤーで視聴しましょう。
▼DVDアップコンバート対応の「ソニー BDP-S1500」はこちら
これから主流になるメディアは?
ここで、「DVDの代わりにこれから主流になるメディアは何?」ということが気になると思います。
結論から言うと、今後は「動画配信(ストリーミング)」が主流になります。
動画配信サービスは、インターネットに繋がりさえすればスマホ、パソコン、タブレット、スマートテレビといったあらゆるデバイスで再生できることが魅力です。
動画配信サービスには、YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、Disney+、U-NEXT、Hulu、Apple TV+など、さまざまなものが展開されています。
4K HDR対応映画はこちら: 「Apple TVアプリ(iTunes)」の4K HDR対応映画!作品の一覧【随時更新】
すでに、多くの動画配信サービスでは4K HDRに対応しているので、最新のフォーマットで視聴することが可能です。
また、ここで「ホームビデオはどうやって残すの?」と言うことが疑問になると思いますが、ホームビデオはクラウドサービスを使うのがオススメです。
iPhoneであれば、撮影した動画は自動的にiCloudへとアップロードされるので、携帯を紛失してもデータは無事です。
また、AndroidスマホもGoogle Driveなどへ動画のバックアップが可能となっています。
ちなみに、DVD-Rの寿命は10年程度と言われているので、DVD-Rに保存したホームビデオは早めにデータ化しておきましょう。
このように、DVDの販売は今後は「動画配信(ストリーミング)」へと移行し、ホームビデオの保存は「クラウドサービス」へと移行していくことになります。
▼「Apple TV 4K」はこちら
▼「Fire TV Stick 4K Max」はこちら
▼「Chromecast with Google TV」もオススメです
最後に
今回は、『「DVD」の画質が悪い3つの理由!アップコンバート機能を使おう』についてご紹介しました。
このように、DVDの画質が悪いのは、①解像度が低い、MPEG2コーデック、③長方形ピクセルといった理由があります。
DVDはもう20年以上前の過去の技術なので、画質が悪いのは仕方がないこととなります。
どうしてもDVDを見たい場合は、アップコンバート機能のあるプレーヤーを使いましょう。
今後DVDの代わりに主流になるのは「動画配信(ストリーミング)」で、映画、テレビ番組、スポーツなどは配信で見ることになります。
また、ホームビデオの保存もiCloudやGoogle Driveなどの「クラウドサービス」が主流になります。
皆さんも、DVDから動画配信、クラウドサービスなどへ乗り換えて、快適に動画の視聴を楽しんで見てはいかがでしょうか。