Apple Watchとパルスオキシメータを比較!血中酸素濃度(SpO2)の違いは?
2020年9月に、新しく「Apple Watch Series 6 (アップル・ウォッチ・シリーズ・シックス)」が発売されました。
「Apple Watch Series 6」は、新しく「血中酸素濃度 (SpO2)」の測定に対応しているのが特徴です。
これまで「血中酸素濃度 (SpO2)」を測定するためには、「パルスオキシメータ」という装置が必要でしたが、Apple Watchがあればいつでも測定できるようになります。
そんな中、「Apple Watchの血中酸素濃度はどれくらい正確に測定できるの?」、「Apple Watchとパルスオキシメータの違いは?」と気になっている方も多いと思います。
そこで今回は、「Apple Watch」とAmazonで販売されている「パルスオキシメータ」を比較して、どれほど違いがあるのか検証してみました。
そんなわけで今回は、「Apple Watchとパルスオキシメータを比較」について見ていきましょう。
※今回の記事は、あくまでも健康管理の参考程度にご覧ください。血中酸素濃度(SpO2)に関する正確な情報は、医師の診察をお勧めします。
Apple Watchとパルスオキシメータを比較
血中酸素濃度(SpO2)とは?
そもそも、「血中酸素濃度(SpO2)」とは何なのでしょうか。
「血中酸素濃度(SpO2)」は、酸素飽和度とも呼ばれるもので、
動脈の赤血球中のヘモグロビンが酸素と結合している割合をパーセンテージで示したもの
いまさら聞けない「あの用語」 – SpO2
であるようです。
この「血中酸素濃度(SpO2)」は、100%に近いほどよく、96%以上が理想的な値とされています。
そして、「血中酸素濃度(SpO2)」が90%を下回ると、呼吸不全の可能性があるとのことです(参考: パルスオキシメータとはどのようなものですか?)。
このように、「血中酸素濃度(SpO2)」は血液の赤血球のヘモグロビンが酸素と結合している割合を表したものとなっています。
Apple Watchは血中酸素ウェルネスに対応
「Apple Watch Series 6」では、「血中酸素ウェルネスに対応」に対応しています。
この、「血中酸素ウェルネス」には注意が必要で、アップルのWebサイトには、
この機能は、医療での使用や医師との相談または診断を目的としたものではなく、一般的なウェルネスとフィットネスのためだけに使えます。
Apple Watch Series 6
と記載されています。
つまり、「Apple Watch」の「血中酸素濃度(SpO2)」の測定機能は、医療機器としては使えず、あくまでも健康管理のためのものであるようです。
Apple Watchとパルスオキシメータで血中酸素濃度(SpO2)を測定
▲続いては、Apple Watchとパルスオキシメータで、「血中酸素濃度(SpO2)」の比較を行なっていきます。
今回は、Amazonで購入したパルスオキシメーターを使っていきます。
こちらのパルスオキシメーターは、医療機器承認を受けているようです。
▼「パルスオキシメーター」はこちら
▲まずは、「Apple Watch Series 6」で「血中酸素濃度(SpO2)」を測定していきます。
なるべく正確な数値を出すために、連続で左右の腕で5回ずつ、計10回測定して平均を割り出します。
ちなみに、Apple Watchの「血中酸素濃度(SpO2)」は、上限が100%となっていますが、パルスオキシメーターの「血中酸素濃度(SpO2)」の上限は99%なので、後で調整します。
▲続いては、Amazonで購入した「パルスオキシメーター」で「血中酸素濃度(SpO2)」を測定していきます。
こちらは、連続で左右の腕の指10本でそれぞれ1回ずつ、計10回測定して平均を割り出します。
Apple Watchとパルスオキシメータで血中酸素濃度(SpO2)を測定した結果
Apple Watch Series 6 | パルスオキシメータ |
100% | 98% |
99% | 98% |
100% | 99% |
100% | 98% |
100% | 98% |
100% | 97% |
100% | 98% |
100% | 97% |
100% | 99% |
100% | 99% |
平均99.9%/100% =99.9% | 平均98.1/99% =99.09% |
Apple Watchとパルスメータで血中酸素濃度(SpO2)を測定した結果が出揃いました。
Apple Watchの「血中酸素濃度(SpO2)」は、上限が100%となっていますが、パルスオキシメーターの「血中酸素濃度(SpO2)」の上限は99%なので、後で調整しています。
結果は、Apple Watchが平均99.9%、パルスオキシメータが平均99.09%となりました。
どちらにも大きな差は見られませんでしたが、Apple Watchの方が若干判定が甘い印象です。
Apple Watchでは、割と簡単に上限である100%が出るのですが、パルスオキシメータでは上限の99%はなかなか出ませんでした。
おそらく、パルスオキシメータの方がより細かい判定ができるためだと思います。
もちろん、「Apple Watch Series 6」に搭載されているのは、あくまでも「血中酸素ウェルネス」という機能なので、医療での使用には使うことができません。
また、今回の検証で使用した「パルスオキシメーター」もAmazonで安価で購入できるものなので、やはり正確な数値を調べるには病院で診察してもらうのが良さそうです。
▼「Apple Watch Series 6」はこちら
最後に
今回は、『Apple Watchとパルスオキシメータを比較!血中酸素濃度(SpO2)の違いは?』についてご紹介しました。
このように、Apple Watchとパルスオキシメータで「血中酸素濃度(SpO2)」の計測を比較したところ、大きな差はありませんでした。
しかしながら、Apple Watchの判定は若干甘く、割と簡単に上限の100%が出てしまうという印象でした。
もちろん、「Apple Watch」に搭載されているのは、「血中酸素ウェルネス」という健康管理のためのもので、医療目的で使用することはできません。
また、私がAmazonで購入したパルスオキシメータも、一応承認を受けていますが、どこまで正確であるかは不明なので、やはり正確な「血中酸素濃度(SpO2)」を知るには、病院で診察してもらうのが良さそうです。
皆さんも、Apple Watchの「血中酸素ウェルネス」で、健康管理に役立ててみてはいかがでしょうか。