なぜシリコンバレーのお金持ちは高級腕時計を着けないのか?
皆さんは「腕時計」を着けるでしょうか。
腕時計はかつては1人1本身につけるほどの生活必需品でしたが、最近は携帯電話の普及により「若者の腕時計離れ」なんて言葉も耳にしますね。このように、腕時計を着けない、あるいは着けたとしてもチープカシオなどの安物でいいという若者が増えているようです。
腕時計自体は今は嗜好品なので、着けるか着けないかは自由で構わないと思います。しかしながら、かつて高所得者のステータスとして名を馳せた「腕時計」の存在は、時代とともに変化してきているようです。
この傾向は全米一平均所得額が高いシリコンバレーにおいても顕著に現れています。シリコンバレーの高所得者たちは、かつての金持ちのシンボルである「高級腕時計」や「高級スーツ」、「高級ブーツ」などを見つけず、Tシャツとジーンズという、まるで大学生のようなとてもラフな格好をしているのです。
一体なぜこのようなことが起きているのでしょうか。
かつては腕時計がクレジットだった?
インターネット登場以前は、会ったことのない人が信用に値する人物か知る手段がありませんでした。そのため、「腕時計」や「靴」からその人の所得や地位を推測していたのです。
つまり、かつては身につけている「モノ」がそのままその人のステータスになる時代でした。「良い時計をしている人は、良い仕事をしている人。だからこの人は信頼できる」といった具合にです。
学歴や信頼は金で買えなくても、高級腕時計なら簡単に買えます。だから昔の人は皆無理をしてロレックスやパテックフィリップを買ったわけです。
もちろん、「良い時計をしている悪徳業者」なども大勢いたわけで、身につけているモノに惑わされて被害に会った人も多かったでしょう。
21世紀に高級腕時計は不要?
ところが、インターネットが登場した今では、会ったことのない人のことはググればだいたい分かります。ビジネス特化型SNSの「Linkedin」で調べればその人の出身大学やキャリア(職歴)が分かります。また、業界の著名人であればニュース検索をすれば記事がいくつか出てくるでしょう。
このように、今の時代はオンラインでその人がどういう人物かある程度分かるようになったので、高級腕時計はかつてほどの効力を発揮しなくなったようです。
また、シリコンバレーの高給取りたちにも、「コードを書くことにスーツも時計も必要ない」という考えが広まっているようです。むしろ、シリコンバレーのお金持ちにとっては、ロレックスの腕時計よりも、最新のiPhoneを所持することの方が関心が高いのかもしれません。
このように、インターネットの普及によってステータスとしての腕時計の役割も徐々に消滅しつつあるようです。
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最後に
今回は「なぜシリコンバレーのお金持ちは高級腕時計を着けないのか?」についてご紹介しました。
もちろん、オンラインの情報もやろうと思えば簡単に偽装できるので、悪徳業者などが嘘の情報(年収〜億円!など)を掲載して客を騙そうとしているケースもあると思います。
最近も、ネット上で自称年収5億などと偽って投資家から金を騙し取る事件が問題になりました(参考: カリスマYouTuberヒカルの年収は”自称”5億円 「日本一にふさわしいのはぼく」)。
いつの時代にも悪い輩は必ずいます。「高級腕時計」などの身につけているモノや、ネット上の「自称年収〜億円」などの表側の情報に惑わされずに、常にコインの裏側がどうなっているか考えることが大切なのかもしれませんね。