ハイセンスと東芝REGZAが日本のテレビ出荷数1位に!グループ合算【2021年】
2022年1月に開催された「CES 2022」で、ハイセンスはテレビ出荷数で日本で1位になったことを発表しました(参考: Hisense at CES: 2022 TV Line Up)。
ハイセンスの発表によると、
Hisense TV Shippments rank first in China, Japan, South Africa, Australia markets.
ハイセンスのテレビ出荷台数は、中国、日本、南アフリカ、オーストラリアの各市場で1位を獲得。
Hisense at CES: 2022 TV Line Up
とのことです。
しかしながら、ハイセンスが日本のテレビ出荷数1位と言われてもいまいちピンとこないと思います。
おそらく、これはハイセンス単体ではなく子会社の「TVS REGZA」が販売する東芝REGZAのテレビを含めた結果であると思われます。
そんなわけで今回は、ハイセンスと東芝REGZAが2021年の日本のテレビ出荷数1位になったことについて見ていきましょう。
ハイセンスと東芝REGZAが日本のテレビ出荷数1位に!【2021年】
ハイセンス単体の日本市場シェアは約10%強
まずは、ハイセンス単体の日本におけるテレビのシェアがどの程度なのかを見ていきます。
BCNの調査によると、ハイセンスのテレビの日本市場シェアは2021年9月時点で約10%強となっています(参考: ソニーとTVS REGZAがトップ奪取でテレビ市場に異変、シャープはどう戦う – BCN+R)。
メーカー別の日本の市場シェアランキングを見ると、ソニー、シャープ、TVS REGZAの3社がそれぞれシェア20%強で首位争いをし、4位にパナソニックがシェア15%程度、そして5位にハイセンスとなっています。
つまり、ハイセンス単体では日本のテレビ出荷数1位には程遠く、東芝REGZAによる割合が多いことが分かります。
そして、ハイセンスのシェア10%強と東芝REGZAの20%強を合わせると、シェア30%以上となり日本で1位ということになります。
このように、ハイセンス単体の日本市場におけるシェアは10%強となっています。
ハイセンスはコスパの良さでライト層から支持
ハイセンスのテレビは、2011年頃より日本市場に参入しました。
そして参入当初はよくある海外メーカーのテレビといった印象でそれほど存在感はありませでした。
ところが、2018年に東芝のテレビ事業を手がけていた東芝映像ソリューションを買収して傘下に収めたことで流れが変わり始めます(参考: 東芝、テレビ事業を中国ハイセンスに譲渡。REGZAブランド製品の開発・販売は継続 – AV Watch)。
ハイセンスの2018〜2019年モデルあたりから東芝REGZAの技術が採用されたモデルが登場し始め、価格は安いが画質は良いというコスパの良さで人気を獲得し始めたのです。
現在では、テレビにあまりコストをかけたくないが画質は良い方がいいというライト層から人気を集めているようです。
おそらく、今後もハイセンスのテレビは日本市場で存在感を増していくのではないでしょうか。
東芝REGZAは画質・機能を追求するマニア層から支持
東芝REGZAのテレビは、ハイセンスによる買収以前から画質や機能を追求するマニア層から支持されていました。
例えば、東芝REGZAの「タイムシフトマシン」の機能は、地デジの番組6チャンネルを丸ごと録画しておくことで、録画忘れ・見逃し防止だけでなく後から見たい番組を選んで視聴できる画期的な機能となっています。
また、画質面でも映像エンジンがクラウドと連携する機能や、地デジやネット動画などをより美しく見せる機能などに力を入れています。
ハイセンスによる買収後は、テレビ製造の調達や生産にハイセンスの設備が使われるようになったことで大幅なコストカットを実現し、大型テレビの生産も容易になったようです(参考: 【西田宗千佳のRandomTracking】今年のレグザは「大画面・Android・ネット動画」。当事者に聞く新トレンド – AV Watch)。
また、一時期は東芝の経営悪化などにより市場シェアが低下していましたが、2021年は月によってはシェア1位を獲得するなどかつての勢いを取り戻しています(参考: ソニーとTVS REGZAがトップ奪取でテレビ市場に異変、シャープはどう戦う – BCN+R)
このように、東芝REGZAは画質・機能を追求するマニア層から支持されているだけでなく、単体で日本市場シェア1位を狙えるほどの勢いを見せています。
▼「ハイセンス U7FG」はこちら
▼「東芝REGZA Z740XS」はこちら
最後に
今回は、『ハイセンスと東芝REGZAが日本のテレビ出荷数1位に!グループ合算【2021年】』についてご紹介しました。
このように、ハイセンスと東芝REGZAのテレビ出荷数が2021年の日本で1位となったようです。
もちろん、おそらくこれはハイセンスと東芝REGZAを合算したもので、単体の日本市場シェアはハイセンスは10%強、東芝REGZAは20%強となっています。
ハイセンスは旧東芝映像ソリューションを買収してから日本でも存在感を高めていて、特に価格は安いが画質は良いというコスパの良さで人気を集めています。
また、東芝REGZAは画質・機能を追求するマニア層から支持されているので、ハイセンスと東芝REGZAでライト層とマニア層を獲得できているのではないでしょうか。
果たして、ハイセンス、東芝REGZAのテレビが今後日本市場でどのような展開を見せていくのか楽しみですね。