「スティーブ・ジョブズ 知られざる男の正体」は暗黒面に迫った作品
スティーブ・ジョブズといえば、アップルの創業者であり、Mac、iPhone、iPadなど、数々の革新的な製品を世に送り出してきました。
ジョブズは2011年に亡くなった後も、伝記本や映画、ドキュメンタリーなどが数多く作られ、多くの人がジョブズの偉業や人生についてなんとなくは知っていると思います。
ところが、実はスティーブ・ジョブズの華やかなサクセスストーリーの裏では、あわや逮捕寸前に陥っていたり、闇に葬られた非人道的な行動なども多数存在していました。
そんな、伝記本や映画では明かされなかった、ジョブズの暗黒面に迫ったドキュメンタリー、「スティーブ・ジョブズ 知られざる男の正体」を今回はご紹介します。
「スティーブ・ジョブズ 知られざる男の正体」の見どころ
「スティーブ・ジョブズ 知られざる男の正体 (Steve Jobs: The Man in the Machine)」は、2015年にアメリカで公開されたドキュメンタリー映画です。アレックス・ギブニー監督のもと、CNN FilmsとJigsaw Productionsによって制作されました。
この映画の特徴は、なんといってもスティーブ・ジョブスのサクセスストーリーではなく、あえて暗黒面にフォーカスしたことです。
ジョブズが残酷な人物であること自体は伝記でも語られていますが、実際には闇に葬られてしまった非人道的なエピソードもあますことなく公開されています。
2015年のマイケル・サスペンダー主演映画ではヒステリックな女性として描かれていたクリスアン・ブレナンもインタビューに登場し。彼女が知るジョブズの暗黒面を語っています。
また、「バックデート」と呼ばれる違法行為にジョブズが関与していた疑いや、2010年に従業員がカフェにiPhoneを置き忘れた際にジョブズがとった行動、フォックスコンの工場で自殺者が続出した際の話、さらに2011年に問題となった、シリコンバレーの従業員引き抜きを禁止することに関する集団訴訟問題についても大胆に公開しています。
これらの情報から、ジョブズは単に仕事に厳しい男だったというものではなく、さらに邪悪な面を持っていた可能性が示唆されています。
果たして、スティーブ・ジョブズは本当に世界を変えたヒーローだったのでしょうか。
最後に
今回は、「スティーブ・ジョブズ 知られざる男の正体」についてご紹介しました。
もちろん、死人に口なしなので、このドキュメンタリー映画がジョブズが意図的に悪く見えるように構成しているだけの可能性もあります。
しかしながら、アメリカはスティーブ・ジョブズのようなサクセスストーリーが大好きな国で、すぐに神格化したがるところがあります。
そして、アップルは今やアメリカを代表する大企業なので、多少の不祥事や間違いはなかったことにしようという風潮があるのは間違いないと思います。
アップルは今もタックスヘイブンを行なっているものの、見逃されています。かつて、若い頃のジョブズが嫌っていた保守的な大企業に、今のアップルが近づいているという懸念があると、このドキュメンタリーでは訴えたいようです。
スティーブ・ジョブズを題材にしたほとんどすべての本や映画では、ジョブズはヒーローとして描かれていますが、時には暗黒面を持ち合わせていた事実も、私たちは現実的に思い出さないといけないのかもしれません。
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