日本車は2030年まで安泰!それ以降は一気に衰退するかもしれない
今、自動車業界が大きく揺らいでいます。1960年代以降世界最強を誇ってきた日本の自動車産業が、衰退の危機を迎えているのです。
その原因となっているのは、「EV(電気自動車)」です。ガソリン車やハイブリッド車においては、日本車は今も今後も間違いなく世界最高なのですが、ことEVとなると話は別です。
EVの構造はガソリン車とは別物で、基本的に電池とモーターがあれば走行できるとてもシンプルなものです。そのため、たいした技術力のない中国で、今大量の安価なEVが量産され、世界に輸出され始めているのです(参考: 中国メーカーの追い込みでEV時代はもうそこに。)。
今はまだまだガソリン車ファーストのため、日本車に大したダメージはありませんが、今後は世界的にガソリン車に対する規制が厳しくなり、EVが優遇される時代がやってきます(参考: イギリス、2040年「ガソリン車禁止」の衝撃)。
果たして、日本車は今後どうなっていくのでしょうか。
本格的なEV普及は2030年代?
「EVの本格的な普及はいつ頃なのか」というのが最大の疑問なのですが、これは、2030年代が有力な説とされています(参考: 電気自動車の普及はいつから?2030年代頃が有力か)。
これには、現在のリチウムイオン電池に代わる次世代バッテリーの実用化と、充電スポットの十分な普及がちょうど重なるのがおよそ2030年代とされているためです。
現在のEVの最大の欠点である、長距離走行に向かないという点と、充電スポットが少ないという2つの問題が解決されれば、あとは一気にEVの普及が加速する可能性が高いのです。
また、2030年代にはテスラなどの大手EVメーカーや、中国の安価なEVメーカーたちがEVを大量生産する準備が十分に整っていることでしょう。
おそらく、2030年代からEVの本格普及が始まり、2040年代に入ると、およそ100万円未満で購入できる格安EVが世界中の街を走り回ることになるかもしれません。
今後はガソリン車に対する圧力も増える?
また、2030年頃になると、今以上にガソリン車、ディーゼル車、ハイブリット車の販売に規制がかかる可能性が高いです。
現代においても、イギリス、フランス、ドイツなどのヨーロッパ先進諸国がガソリン車規制に乗り出していますし、アメリカもトランプが退任次第、ガソリン車の規制に乗り出す可能性があります(参考: ドイツのディーゼル規制のニュースから日本は何を読み取るべきか?)。
そして、ほかの国が規制に乗り出すと、日本も周りに合わせて規制に乗り出す可能性が高いので、もしかすると今後政府が「環境税」などと銘打ってガソリン車に多額の税金を課してくるかもしれません。
そのため、今「ガソリン車で十分だ」と思っている多くの人たちも、今後は強制的にEVに乗り換えさせられる可能性があります。
こればかりは時代の流れですので、どうすることもできません。
▼目に優しい「Kindle Paperwhite」もオススメです
最後に
今回は、『日本車は2030年まで安泰!それ以降は一気に衰退するかもしれない』についてご紹介しました。
今後EVが主流になってくると、消費者の選択は、ブランド化されたクールなEVか、中国メーカーの安価なEVかという両極端な選択になっていくことが予想されます。
これはちょうど、現在のスマホ市場と似ていて、高額ながらも、最新式の技術てんこ盛りでデザインも洗練されているiPhoneか、中国メーカーの安価なスマホかというような2択になる可能性があるということです。
もちろん、日本のスマホ市場に限定すると、ソニーのXperiaが健闘していることから、日本のEV市場においても日産などの一部の日本車が日本市場でのみ生き残る可能性はあります。
1つ確かなことは、2030年以降は、現在のように日本国内・外において、日本車が市場を支配するということはなくなっていくということです。