絵本はTVで読む時代に!アップルがiBooks Story Timeをリリース

アップルは10日、新たな自社製アプリ「iBooks Story Time」をApple TV向けに配信開始しました。このアプリは絵本の朗読に特化した読書アプリで、主に子ども向けに作られているようです。Siriリモートでのページめくりに対応し、音声付きで読み上げてくれるのでお子さんでも簡単に操作できます。※追記: 12/1より、日本のApp Storeでも利用可能になりました。

お子さんに優しい

インターネットのコンテンツと子どもの付き合い方というのはとても難しい課題です。何も考えずに子どもをYouTube漬けにしてしまうのは教育上絶対に良くないので、親としては良質なコンテンツを選んで与えたいところですよね。iBooks Story Timeは良質な絵本に特化しているので、「ディズニーの作品」や「セサミストリート」、「ミュータントタートルズ」などの子どもに人気のある安全なコンテンツを安心して与えることができます。

ランプぼうやとくらやみとしょかんに似ている?

iPhone・iPad・Apple TVのApp Storeにはすでに「ランプぼうやとくらやみとしょかん」という絵本朗読アプリが配信されています。こちらのアプリは「三匹のこぶた」や「ウサギとカメ」のような誰しも小さいころに夢中になった物語が配信されていてオススメです。iBooks Story Timeとの違いは、扱っているコンテンツの種類です。ランプぼうやは、童話や昔話といった昔からある定番の物語が中心で、iBooks Story Timeの方はセサミストリートのような割と最近の作品を取り扱っています。年齢に応じて「ランプぼうや」から「iBooks」へ切り替えるのもいいかもしれませんね。

アップルは絵本市場に活路を見出した

アップルが今回「iBooks Story Time」をリリースしたのは、絵本が売れると見込んだからでしょう。ジョブズが亡くなった後のアップルは徹底的なマーケティング思考に切り替わっています。そのため後出しジャンケンでも必ず利益を出せる方法で勝負しているのです。「ランプぼうや」のようにApple TVで絵本を読んでいる(読みたい)子どもたちがいるというデータを掴んだアップルは、新たなコンテンツ市場として絵本に活路を見出したのだと思われます。Apple TVは家族で一緒に見るデバイスなので、表示されるコンテンツには一層シビアにならなければなりません。そのためアップルは「iBooks」ではなく、あえて「iBooks Story Time」という絵本に特化したかたちにしたのではないでしょうか。日本ではまだ利用できませんが、将来的には幼稚園の朗読会に「iBooks Story Time」が使われる日も近いかもしれませんね。